コカイン記念日

コカインナイト

「ねえ、これは何?」と君が訊いたから今日はコカイン記念日。だって人生って退屈だもん。欲しいものってちょっとお金を出したら買えるし、大事なものって実はそんなにないじゃない? 作り物で埋められたこの世界においてさ、あらゆるものが偽物でキッチュでしょせん言葉だけの、吹いたら飛んでゆきそうなものばかり。ねえさね。だったらいっそたのしい夢でも見てさ、あ。そうだ! 永遠にたのしい夢を見せてくれる機械があったら良くない? 良くない?
ほらね、僕らは空を飛んでるんだ。目をつぶってごらん。手を握ってさ。
白い雲が眼下にいく筋も流れて行く。大きな森があって、いつまでも続くような森があって、やがて田園地帯に出る。川が蛇行してやがてふたつに別れて、また蛇行して行くね。
小さな家。小さな人々の影。赤い車が走ってる。垣根の中を犬が駆けめぐってる。ああ、ほら。街が見える。。。

 ☆

「お前、殺すぞ」
 男が僕の首筋をつかんだ。僕はそれをはね除けて男の顔に向かって拳を突き上げる。でも、僕は刺されてしまう。
「ばーか」
 男はそう言って歩き去り、僕は冷たい冬のアスファルトの上に転げ落ちてしまう。僕はそんな時にこう思うんだ。お前こそバカだよ、と。

 ☆

このまま人生が三回繰り返されたらきっと退屈で死んでしまうに違いないんだ。
いっそ華々しいことしたいね。戦争でも起こらないかな。テレビのチャンネルを変えても面白くないし、映画なんてうそっぱちだし、映画館を出たら忘れてしまうじゃないか。
だったら永遠に目覚めない夢がいいね。
「悪夢でも?」
「うん。幸せな夢がいいけど、悪夢でもいいよ。だって夢なんだもん」

 ☆

ねえ神様、僕たちはコミックを読むように、人が戦争で死んで行くのを楽しんでいます。神様が僕たちの世界を眺め見るように、僕たちはこの世界が滅びてゆくのを見ています。もしこれが罪悪なら、神様だって罪悪でしょ? そう考えるのは僕らが罪深い人間だからでしょうか? それとも、これが、オ・ト・ナ?
神様は世界を作ったんだよね。
背徳こそが快楽なの!! ううぅん。ああん。キてるよキてるよキてるよ。I'm comin'!!
グレートな快楽を! もっと、もっと、見てるだけで射精するようなエクスタシーを!!
きっとそんな風に、僕たちのように興奮しながら、この世を作り出したに違いないんだ。

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死んでしまったこの世は天国。

太陽

雑誌ではない。
太陽 Solnze(英題:The Sun) イッセイ尾形主演 桃井かおり 佐野史郎
http://tuboyaki.ameblo.jp/entry-b8b807252831e6bc2b30e92c2a42e742.html
これも公開が決まってない映画だそうだ。こちらはまだ支援サイトはないようなのですが、是非観たい映画であります。
だって、昭和天皇だよ。映画関係者は観たいと思わないのかな?

イギリスね。

今回のイギリスの爆破事件の内容にぼくらは地下鉄サリン事件を容易に想起させられてしまうのだが、今回の事件はサリンの時と同じくそれほど用意周到に計画し実行されたものではないのではないかと思われる。
というのは、一カ所2〜3人だとして10〜15人。一カ所爆破した犯人が移動して他の場所に移動して行ったのならもっと実行犯の数は少ない。そして、バスで死んだ実行犯はその中心の事実を知ってて消されたと考えるのが妥当ではないかと思うのだが。
(なぜならバスが爆破する前に男がうろうろ所在無く動き回ってたという情報があったような気がするから/それは他の乗客に「死ぬよ」と警告するか「俺も殺される」と動揺したのか分からないが、おおむね自分が爆弾を持っている緊張状態で間違ってボタンを押してしまったというのは有り得ない)
とすれば、犯人は自爆するつもりではなかったし、実行した人数はぐっと少ない。数人の可能性だって有り得る。
犯人はもしかすると白人ではないかと思ったりもするのだが。

共謀罪というのが成立したら大変だ。

http://amaki.cc/bn/Fx.exe?Parm=ns0040!NSColumnT&Init=CALL&SYSKEY=0085
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%85%B1%E8%AC%80%E7%BD%AA
http://www.shobunsha.co.jp/html/sinkan/2k5-06-03t.html
http://www.asyura2.com/0505/senkyo10/msg/202.html (阿修羅久しぶりに見た)

「組織的な犯罪の共謀罪
wikiからコピペ

  • 日本国政府をはじめとする共謀罪の創設に賛同する見解は、共謀の対象となる犯罪が重大な犯罪に限定されている、組織的な殺人等の予備(本法6条)は共謀罪と同様の組織性を要件として処罰を加重しているが、暴力団等の組織的な犯罪集団の構成員にのみ適用されている、居酒屋で個人的に意気投合した程度では特定の犯罪が実行される危険性のある合意に当たらず共謀とはいえないから私生活上の自由を制約するはずがないなどと反論している。>
  • 共謀罪の創設に批判的な見解は、労働組合の闘争計画の立案や市民団体の各種抗議行動の立案などが組織的な威力業務妨害の共謀とされるなどして集会・結社・表現の自由を制約してしまうとか、居酒屋でそりの合わない上司を叩きのめしてやりたいなどと冗談を言って憂さを晴らせば組織的な傷害の共謀とされるなどして私生活上の自由を制約してしまうなどと主張する。>

あれ? じゃあ、こういうのはどうだろう?
たとえば架空の物語として「天皇の拉致は可能かどうか?」という題材で語り合うサイト(掲示板・箱庭系コミュ)があったとしよう。その場で議論した者たちで一応合意があった場合(あ、その作戦イケるね! やったー! 拉致拉致!! とか盛り上がった場合)に、その罪は適応されるのかどうかというとこだよな。
今の状況だとサーバーを借りている場合、そのサーバー会社はユーザーの情報を差し出さなければならないようになるんじゃないかと思うし、それが組織的な傷害の共謀でないとどう説明できるだろうか? 果たしてそれは「犯罪」か? 「謀議」なのか? 組織的ではないとはいえないし、実行しなければ罪ではないというある種の倫理規定を強制的に侵害するようにはならないのか?

天皇拉致」じゃなくても「原発爆破」でもいい。可能かどうかと語り合うことは「罪」なのか?
物語としても「犯罪」と現実に起こしてしまう「犯罪」との乖離をどこに第三者/権力が認めるのか?

イギリスのテロがあったからこそ、要注目の懸案だと思う。

スイングガール

とはいうものの、享楽、道楽からは逃れられない。スイングガールをやっと観た。ああ!すごく楽しそう!すごくスイングしてる!泣いちゃうね。最後の演奏会のシーンなんて。音楽ってすばらしい!スイングしなきゃ意味がない!!

ホテルルワンダ

http://rwanda.hp.infoseek.co.jp/index.html
テルルワンダという良い映画がありますが、日本では公開されないということで一部で署名活動が始まっています。ネットでも署名できればいいのになと思うのですが、どうなんでしょう。
「ホテルルワンダ」の映画のストーリーは、実在の人物と出来事を元にしているのですが、ホテルルワンダというアフリカのルワンダで実際に94年に起こった100万人規模の虐殺から人々を救おうとするあるホテルマネージャーの話です。彼はヒーローではなく一人の人間としてできることで人々を救おうとする。詳しくは上のURLあたりで骨子を押さえてくれればいいと思いますが、すごくいい映画です。ここ数年でも1、2を争う出来なのに、一般受けがしないとか「映画の試写をしたら反応がいまいちだったから」という理由で日本の映画会社はどこも手をださないみたいらしいのです。米国Amazon秋葉原あたりで手に入るそうだけど、やはり映画館で上映されなきゃ意味がない。たまたまDVDを持ってる人がいたので借りてきて僕が見たのは英語版でした。
アカデミー賞ノミネートで、「Ray」のジェイミー・フォックスとこの映画のドン・チーゲルは主演賞を競ったというほどの映画なのに。「Ray」も良かったよ。すごく好き。でも、「ホテルルワンダ」は上映されなきゃ意味がないんです。「ルワンダ」というアフリカの国でなにが起こったか、今アフリカで何が起こってるのか。
イギリスでテロが起こってその犯人探しをするより、単に犯罪が悪いとかいいあうよりも、「そこで何が起こってるのか?」ということに興味を持つことの方がずっと大事なことのように思えます。
いわゆるグローバルなものは、世界中がひとつにつながるってこととともに、その回線から見えないもの、回線から外れているものに対して、見ないふりをすることと同義でもあると思います。ネットワークというものは物理的金銭的に制限されているものであるからこそ、有限であり。有限であることはじつのところグローバルではないし、所詮電話線で、いまのこの世の中が完全ではないし、世界は常に不均衡でゆらいで混沌としているということを肝に命じて、さあ、明日から戦争が始まるかもしれないねとさえ思ってしまうのだけど。会社、仕事、夢、労働、愛、欲望、人生、テレビ、新聞、情報、ネットワーク、友人、ほらね。現代文明なんて、所詮借り物の人生だし借り物の生命だ。言葉だけに過ぎない。