レッド・ホワイト&ブルース

saikiman2004-09-10

http://www.blues-movie.com/
http://www.baustheater.com/bluesp.htm
観てきました。
基本的にブリティッシュブルース界の著名人のインタビューで構成されてて、ヴァン・モリソン、クラプトン、ジョン・メイオールピーター・グリーンジェフ・ベックアルバート・リー、トム・ジョーンズ、などなど、さまざまなミュージシャンが出てきて、60年代70年代当初のブリティッシュブルース勃興の時代の話をする、という内容でした。

アーカイブ映像として、ロゼッタ・サーフ(ゴスペル集団付きで爆音ブルース!超カッコイイ)、ビッグ・ビル・ブルーンジー(映像が残ってるのがびっくり!)、アレクシス・コーナー(ブリティッシュブルースの祖みたいな人。初めてみたよ!いい感じ!)、などなどがあって、当時の状況とかミュージシャンの名前とかを知ってる人にはとても楽しめる内容でした。

なんたって、ジェフ・ベックが普通のブルースを楽しんで弾いてる姿が、ギターにいちゃんって感じで凄く良かった!(コード間違えてごまかしてるシーンとか笑った。トム・ジョーンズとラジカセでブルース流しながら、雑談しつつもギター爪弾く姿が萌え!)
チョーキングして、「あ、俺、これ一生やる!なんて決めたんだ」なんてセリフ、もう、凄くわかる。ブルースって、あの一音のための音楽なんだよな。うん。うん。なんて思って観てました。

スタジオセッションのシーンでヴァン・モリソンとかトム・ジョーンズなんかが歌ってるのは、レイ・チャールズの曲が多かったように思う。
ジョージ・フェイム(60年代にヒット多し、ヴァン・モリソンとの録音もある)とかジョン・クリアリー(現在ニューオリンズでい一番と言われるピアニスト)とか、あまり映像として出てこないような人が出てて、嬉しい。
クリス・ファーロー、ルル、という人は初めて知った。良い声してた。

ただ、映画としてどうか?と問われると、さてはて。
ある程度、当時の音楽の状況を知ってないと、ちょっと分からないと思う映画でした。固有名詞(人名、曲名共に)が多すぎて、ほとんどの人が追っついていかないんじゃないかな?と思う。「ザ・ブルースプロジェクト」の第一弾として放映するには、どうだろうか?とも思った。確かにある程度年期が入ったロックファンにとっては分かりやすい固有名詞が散りばめられてたけど、そうではなく、「ブルースってなに?」みたいな一見さんにはちと辛い映画だと思う。ロックファンとしてもルーツ系の趣向が少ないと、何いってるんだかわからん状態に。
実際、一緒に行った人は「ブルースって何?」っていうぐらいの人でしたので辛かったと思います。ごめん。あんな内容だとは思わなかったのです。
映画と考えるよりもインタビュー集として観た方がいいと思う。

次回公開の「ロード・トゥ・メンフィス」は、一番好きなB.B.KINGにまつわる話なので、期待。