自作解題

そうそう。
「スイッチング・ウォッチング」。
最初の段階で編集会議というか、ぱそ子さんと話し合ってて、出てきたテーマが「見る」だった。すごい漠然とした内容で、どう書いていいのか不明で、とりあえず「見えない」とか「凝視」というラインの作品は他の人が寄越すだろうと思って、じゃあ、「深く見る」みたいなテーマで書き出したら、気合が入りすぎて凄く長くなって50枚ぐらいのものになってしまった(それはどこかで発表できたらなあとか思うんだけど)。
じゃあ、書き直してちょっと短いものにしたいと思ったんだけど、さてさて、またどう書くのかどうか考えなければならないなと思った。もう発行までに2週間を切った状態。ギャー!
で、「見えてるのに見えない」ことを書こうと思った。
周りが見てる→中心になる事件を隠して周りだけで攻めてやろうと。というわけで、視点の移動という手段で書いたのが「スイッチング・ウォッチング」。
カラスが猫をみる→猫が犬をみる→犬が主婦 加代をみる
という流れで、視点の移動(文体のトーンはあまり変えず)、目線・語り手の移動で事態の推移を描写するのだけど、中心にある少女の事態は語らないという感じで書いた。もう少しヒントを出せば良かったかなと思うのだけど、少女に何が起こってるのかということには触れずに置いた。深読みして眉をひそめてくれると嬉しいです。